Wednesday, November 24, 2010

許すということ

今読んでいる本
曽野綾子さんの『「いい人」をやめると楽になる』<敬友録>

曽野さんが書いた数々の本の中から、それぞれのテーマに合った言葉や文章を
まとめたエッセー集。

曽野さんらしい、簡潔明瞭さは、とても読みやすい。


その中から


p154
「許すということ」

許すということほど、人生でむずかしいものはない。
(中略)
我々「普通の人」に許しを可能にするのは年月しかない。
時間というものは、何という偉大なものかと思う。
「狸の幸福」より

p160
生きる人の姿勢には大きく分けて二つの生き方がある、と私はよく思うのである。
得られなかったものや失ったものだけを数えて落ち込んでいる人と、得られなくても文句は
言えないのに幸いにももらったものを大切に数え上げている人と、である。
そしてカルマン夫人は間違いなく自分が得たものを忘れない人なのだろう。
自分の得ているもので幸福を創り出す力こそ、芸術というものだ。



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